【ワンちゃんと飼い主さんの体験記】

はぐくみ通信に掲載した『ワンちゃんの飼い主さんたちの闘病の体験記』を随時
ご紹介させていただきます。
ビッグウッドでは、今後皆様の体験談をご紹介させていただき、お客様の貴重な
体験を次のお客様に伝え、たくさんの愛犬の命が生き生きと輝く橋渡しをさせて
いただきたいと思っています。



『やすらかで実り多い生活も、ビッグウッドのサポートがあればこそ!』

吉田 リョウタくん(兵庫県 ゴールデン・レトリバー 11歳 男の子)

リョウタは、6歳になる頃、訳あって以前の飼い主さんから手放され、我が家に引き取られることになりました。
当時から、強陽性のフィラリアを患っており、投薬治療を行う一方で、ビッグウッドのフード、サプリメントなどを用いた手作り食を続けて、体調管理につとめていました。そして、その1年後の2004年に、フィラリアは陰性に!お世話になっていたビッグウッドにもすぐに電話をかけて、一緒に喜んでいただき、「お客様体験記」紙面でも紹介して貰うことができました。


しかし、リョウタを迎えた当初から気になっていた皮膚の痒みだけは、なかなかすっきりしないまま残っていました。病院の診断でも、詳しいことはわからず、飼い主が代わり、環境が変わったことによるストレスではないかといわれるのみでした。痒みといっても、始終掻きむしるほどではなく、その原因もみえないため、安易に薬を使うことは憚られました。ただでさえ、強いフィラリアの薬を1年間続けていましたので、これ以上何らかの薬物を使うことは出来れば避けたい、という思いもあったのです。
痒みがさほどひどくないのなら、ある程度は体質と割り切って、あまり神経質にならないようにしよう・・・そう思い、こまめにブラッシングを行い、日頃の食事や健康管理に気を配りながら、様子を見ていました。
それから2年が経過した昨年の春先のことです。突然リョウタは、あごの下を激しくかきこわすようになりました。あっという間に、あごがただれ、血がにじみだしました。そして、それはあっという間に全身に広がっていったのです。病院の検査で、アカラスを発症していることがわかりました。
皮膚の下に巣食うアカラスというダニは、通常、どこにでも存在しているものの、体力や免疫力が低下するなどの様々な要因が重なることで、突然異常繁殖し、身体全体に広がるといわれています。



フィラリアの治療に加え、もともと皮膚が弱かった事、そして年齢を重ねていったことなどで、リョウタの体力が低下し、アカラスが出てしまったのかもしれません。
獣医さんでは、ひどくなる前に強い殺虫力のある薬で退治すれば、早く改善するかもしれないとのことで、農薬を薄めたような塗り薬を処方されました。
しかし、その薬の匂いは私達人間にとってもあまりにも強烈で、室内ではとても使えません。やむなく外で体にぬりつけ、リョウタがなめたりしないように、すぐに散歩に連れ出すようにしました。 けれど、それも気休めに過ぎません。 一向に痒みが治まるわけでもなく、あちこちなめたりかじったりすることには変りなく、しかも、この薬を使い続けるうちに、リョウタの元気がだんだん無くなっていくように感じました。


これでは、治るものも治らない・・・そう思った私は、他の病院にも相談し、「アカラスのダニの神経をブロックする」という薬を3日間続けて注射するという治療をお願いすることにしました。 しかし、3日間の治療が終わった翌朝。リョウタは、腰から後ろ足にかけて、突然ぶるぶると痙攣を起こしました。立ち上がろうと前足を動かすものの、腰から下はグラグラとゆれて体を支えきれず、30秒も立っていられません。薬の副作用でした。
ぐったりと横になるリョウタを連れて、あわてて病院へ駆け込み、すぐに点滴を打つことになりました。 病院の診断では、ダニの神経をブロックする薬の作用が、リョウタの神経にも影響を及ぼしてしまったのかもしれない、とのこと。もしかすると、この後視神経にも影響が出て、一時的にだが、目が見えなくなる可能性もある、と話され、目の前が真っ暗になりました。
「自力で歩けるよう回復するまで、点滴を打ちますから、毎日ここへ連れてきてください。」 そう言われ、ぐったりとしたままのリョウタを連れて、暗い気持ちで帰宅しました。 その翌日。2回目の点滴を打って帰宅した後、横たわっていたリョウタが、突然起き上がり、バタバタともがきだしました。首をブルブル左右に振り、視点が全く定まっていません。
先生が言われた「視神経への影響」という言葉が、頭をよぎりました。 まさか、と思いながら、夫とふたりで、もがき続けるリョウタをしっかり抱きしめ「リョウタ、大丈夫よ、大丈夫だから・・・」と、なだめるように声をかけ続けました。 パニックに陥っていたリョウタは、だんだんと落ち着き、やがて、私たちに身体を預けて、静かになりました。

しばらくすると、視界も元に戻ったようで落ち着き、何事もなかったように眠ってしまいましたが、またいつ何時、副作用が現れるかも分かりません。 そうなった時、リョウタが何かにつまづいたりぶつかったりしないようにと、室内を片付け、いつも家族の誰かが、リョウタに目が届くよう気をつけておくことにしました。
けれど、その後、リョウタがパニック状態に陥ることはありませんでした。どんな時も、自分がおかれている状況をすぐに理解して受け入れ、不安がる様子を見せない子だけに、たとえさまざまな副作用が現れていたとしても、それを静かに受け入れ我慢していたのかもしれません。 そんなリョウタが、なんともけなげで、かわいそうでなりませんでした。


それから1週間。リョウタは、食事と水を飲む時、排尿排便、点滴の時以外は、横になったまま過ごしていました。私も日中はなるべくそばについて、トイレなどに立ち上がろうとする時は、老犬介助用のハーネスでサポートしていました。 そして、点滴を8日間続けた結果、やっとのことで、自力で立ち、自分の足で歩けるようになったのです。
けれど、アカラスによる痒みは、相変わらず続いていました。 これほど危険な副作用が現れた以上、同じ薬を使っての治療は、もう出来ません。
先生のアドバイスで、薬が完全に抜けるまで、しばらく様子を見てから、今度は間隔をあけながら、別の薬を使ってみることになりました。そして1ヵ月後。月に1回の注射による治療と、傷の二次感染を防ぐ抗生物質の投与を始めたのですが、数ヶ月が経っても、なかなか快方には向かいませんでした。
アカラスの威力は恐るべきもので、脱毛、ただれは顔全体に広がり、特に目の回りを狂ったようにかきむしるため、毛は抜け落ち、血がにじんで、地肌が見えていました。タコの吸盤のような形の跡が、口もとを中心に広がり、知らない人が見ればギョッとするほどの、見るも無残な痛々しい姿になっています。
このままの治療を続けていて、本当に良いのだろうか・・・悩んだ私は、アカラス発症から半年以上が過ぎたその年の12月、ビッグウッド相談室の松崎さんに久しぶりに電話をかけ、これまでの経過を話して、アドバイスを求めました。



「アカラスは、本当にしぶといです。だからこそあせらずに、まず、リョウタくんがアカラスに打ち勝つための、免疫力を、しっかり底上げさせてあげましょう。その上で、リョウタくんにとって一番良いと思われる改善の方法を、一緒に探していきましょう!」・・・心強い言葉に、私も、リョウタのために、また1から頑張ろう!と決意を新たにしました。 若い子、体力のある子などは特に、一時的にでも薬をしっかり使って退治することが改善の早道、という場合もあるでしょう。けれど、リョウタのように年齢を重ね、体質の弱さも抱えた子にとって、強い薬での治療が身体にとって大きな負担になってしまったことは明らかでした。
治療で、たとえ一時は解決したとしても、体力が落ちれば再び発症してしまうことも考えられます。

考えぬいた私は、思い切ってかかりつけの先生に、リョウタの身体への負担を考えて、強い殺虫力のある薬は使わないようにしたい、と話しました。先生も、実際に大きな副作用が起きてしまい、薬による目立った改善も未だみられないことから、一度薬を切って、抗生物質だけで様子をみてみましょう、と仰いました。
そして、年が明けてからは、「華」をメインにした手作り食に加えて、「ホメオハーブ療法食」、また、身体のなかの抗酸化力を高められるようにと、アガリクスやEMXなど、良いと聞くものをいろいろと取り入れるようになりました。
それから約4ヶ月は、一進一退の日々でした。
完治は難しいといわれるアカラスですが、それでも私は、望みを捨てる気にはなりませんでした。 たとえ治らないとしても、副作用が心配な薬を、ひやひやしながら使っていくのはもうたくさん。 安心な方法で、少しでも楽になれば・・・そんな希望を持っていました。
抗生物質もあまり長く続けることは良くないだろうと思い、先生と相談して、少しずつ減らしていくことにしました。

そして、今年の5月終わりには、狂ったようにかきむしるしぐさが、だんだんと和らいできたことに気づきました。皮膚のただれが、少しずつきれいになり、ひどく脱毛していた箇所にも、うっすらと新しい被毛が伸びてきました。タコの吸盤のような跡も徐々に消えていき、少しずつ波が引くように、全身の状態が良くなっていったのです。
暑くなり始めた7月には、目の周りの毛はきれいに生えそろい、病院の先生たちにも驚かれるほどの変化を遂げました!

リョウタのアカラスが完全に治ったのかどうかは、わかりません。 けれど、一時的に、ガッと掻くことがあっても、大きな傷にはならず、楽に乗り切れるようになりました。何よりも、ぼろぼろの身体で、痒みと副作用に苦しめられていたリョウタが、本当に穏やかな顔で笑えるようになり、もとのきれいな身体を取り戻せた・・・私には、それだけで充分価値のあることでした。



今年11歳を迎えて、リョウタにも、だんだんと老いの兆しが見られるようになりました。 立派だった身体の筋肉が少しずつ落ちて、関節に負担がかかりやすくなったことから、以前は40〜50分は必ず行っていた散歩も、15分程度になり、動いたり遊んだりするよりも、眠っている時間が増えてきました。 リョウタはまだまだ私たちのそばにいてくれるだろうか、と思うと、不安になる時もあります。しかし、ごはんをペロリとたいらげ、家族のそばによりそい、安心しきっているリョウタの笑顔を見ていると、この1日1日を大切に、お互いに充実した時間を少しずつ積み重ねていくことこそがしあわせなのだと思えます。
この、やすらかで実り多い生活も、ビッグウッドのサポートがあればこそ!
リョウタと私たち家族の笑顔の時間を増やしてくれたことを、感謝しています。 これからも、どうぞよろしくお願いします。




ビッグウッドでは、「アレルギー、アトピー、眼病、皮膚疾患、関節炎、内臓疾患など、病気の原因は『食』にある」と伝えつづけてきました。
愛犬の食事による闘病体験や、食事を切替えた改善の体験を募集させていただき、直接お客様に取材させていただいております。
取材させていただいた皆さんともに「同じような病気に苦しむワンちゃんの飼い主さんのお力になれるなら・・・」と力強くおっしゃってくださいました。
どんな改善の体験でも結構です。まずはご連絡ください。基本的には、お電話でのインタビューとなります。後日、その内容を当方にて文章化させていただきます。
★体験記の募集については⇒相談室 佐山へ。