2000・秋
私が手術を受けるために1ヶ月ほど2匹を獣医さんの所へ預けました。その間は、元気に過ごしていたようですが、一緒に暮らせるようになった頃から、しきりに体を掻くようになりました
獣医さんは、「飼い主から離れていたストレスか、家に何らかのアレルゲンがあるのだろう。」と抗ヒスタミン剤(かゆみ止め)をくれましたが、いっこうに良くなりません。夜も眠れない様子で鳴きながら体を掻きむしっています。口が届く下半身・足の毛はほとんど抜け、地肌が見えるほどになり、目の周りからは出血もしていました。
2000・冬
結局冬を迎える頃にはアトピー性皮膚炎ということで、エリザベスカラーを付け皮膚が傷つかないようにし、獣医さんの勧める治療食とステロイド剤、抗ヒスタミン剤の治療が始まりました。
ステロイド剤を飲ませると皮膚の赤みはすぐに取れ、痒みも治まり、夜もよく眠れるようでした。しかし、看護師をしている私にはステロイド剤の偉大な力も、その副作用も、薬をやめたときのリバウンド症状の怖さもよくわかっています。「人間にも慎重に、微量にしか投与しないその薬を3sのこんな小さな子に与えても大丈夫だろうか?一生この子は薬漬けになるのだろうか・・・?」と不安でいっぱいになりました。
そこで「極力ステロイド剤を飲ませたくない」ことを獣医さんに伝えたところ、私の意向をくんでくださり、薬の減量、中止・・・となりましたが、痒みは続いています。あまりに掻くことに執着しているので、精神安定剤を処方されたこともありました。
2001・4月
出かけた先で目を離した隙に、見ず知らずの人からササミジャーキーをもらい、食べてしまいました。帰宅後りゃんりゃんは部屋の片隅で丸くなっています。声をかけると、振り返ったその顔は瞼が腫れ、目がほとんど開いていません。口唇も腫れ上がり、呼吸も荒くなっており、「即時型アレルギー(アナフィラキシーショック)だ。」と直感しました。すぐに獣医さんに診ていただくと、ステロイド剤の注射を打たれてしまいましたが、その時ばかりは薬を拒否することもできず、結局、内服薬も飲むことになりました。
りゃんりゃんが少しでも良くなるためならと、部屋のカーペットをはずしたり、空気清浄機やアトピー用寝具(犬用)を購入したりと、良いと聞くことはすべて試しました。
2002・4月
しかし、どれも期待するような効果は得られず、獣医さんからホルモンの関係かもしれないと言われ、勧められるままに避妊の手術までしました。術後も、暇さえあれば掻く・咬む動作の繰り返しで、可哀想にエリザベスカラーは24時間着けたまま、一時もはずせない状態でした。
そんな折、雑誌の特集でビッグウッドの工場が紹介されているのが目に留まりました。自然食に興味を覚え、読者プレゼントに応募すると、当選者5名の中に選ばれ、お試しセットとビデオが送られてきました。
2002・5月
ビッグウッドの相談室へ電話したところ、手作り食を勧められ、華・エンザイム・愛犬活力源と10種類ほどの野菜を煮たものを与えることにしました。
華には鶏肉が入っているということで躊躇しましたが、相談の結果、少しずつ切り替えることにしました。アナフィラキシーショックになることもなく、驚いたことに2週間くらいで便の臭いが減り、量も少なくなりました。
途中、とうふや無添加の味噌、おからなどを加えながら様子を見ました。とても喜んで食べてくれました。他の犬達(この頃には3匹姉妹になっていた)も市販の餌を嫌がるようになり、りゃんりゃんと同じものを食べるようになりました。
エリザベスカラーをはずした途端に気が狂ったように体を掻いていたりゃんりゃんが、この食事を始めてからは、口の周りの赤みは続いているものの、痒みの弱い日がある様になりました。脱毛していたところも綺麗に戻って、アトピー性皮膚炎になってからずっと我慢させていたおやつもあげることができました。ササミジャーキーも大丈夫でした。その間も何度か相談室に電話し、サプリメントの選び方や多頭飼いの躾の仕方まで指導していただきました。
2002・12月
被毛チェックを受け、副腎・皮膚・痒みに反応があることがわかりました。症状は快方に向かっているものの、まだエリザベスカラーをはずせないこともあって、相談の結果、ホメオハーブ療法食を試すことになりました。食べてくれるかどうか、私の心配をよそに、おいしそうに食べてくれました。療法食を始めて3ヶ月。皮膚病特有の脂漏性の臭いもすっかり取れ、エリザベスカラーもはずすことができました。
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