明朝、起きるとすぐワニ−タに言われるまま外に出ました。顔も洗わずそのまま連れて行かれた先は、庭のハーブ畑でした。
今日一日の食材の刈り取りをするから手伝ってと言われ、たくさんの種類のハーブが育てられている畑に入ろうとすると、突然ワニ−タが近くの石ころを拾い始め、なにやら意味不明の事を言い出しました。 「これも右、これも右、これも右だ!なかなか無いのよネ〜左が」全く解りません。理解不能状態。石を拾い、右、右、右と確認しては捨てる動作を繰り返すワニ−タを、鳥が水を飲んでいるように首を上下に振り、ただ呆然と見入っている自分がいました。 「右と左を合わせてあなたにプレゼントしたいのヨ。」だんだん理解不能のルツボにはまっていきます。「あっ、あった。左ヨ!心臓が弱るのは黄色が不足してるのヨ!この右と左の石を合わせて黄色の波長が出ているからきっとあなたの健康を守ってくれるにちがいない。もって帰りなさい!」「ありがとうございます!」と、とっさに言いましたが更に深い深い理解不能状態に陥ってしまいました。 「あなた、色は何色が好き?」と、突然質問され「黄色です」と答えると、「やっぱりそうでしょう!自分を守る色を知っているのヨ。」 満面の笑みで語りかけるワニ−タが、突然石を拾い出したり、なにやら方向みたいな呪文を唱えだしたり、いつの間にやら色の話になったり。昨日までの私なら放心状態に陥いっていたところですが、すでに昨日までにその様な体験を嫌と言うほどさせられたせいか、この時は意外に落ち着いていました。逆にどんなにすばらしいことがあるのだろうという期待感すら覚えていました。 「これら単体のハーブでは、食材には良いけど病気を治す力は無いの。ハンナに教えてもらったと思うけどハーブは組み合わせが大事なのヨ。大地の色、根っこの色、茎の下の部分の色、上の部分の色、葉っぱの色、花の色、全て違うでしょう?絵の具でも様々な色を混ぜると何千と言う色を作れるでしょう?ハーブを見て!絵でもたくさんの色があるようにハーブにもたくさんの色がある。この色が何の原色で出来ているのか、この色がどの原色の組み合わせから放たれているのか考えた事ある?」
(Vol.30は2004年2月にアップします。お楽しみに!) |