*このエッセイは、ビッグウッド代表 大木 政春によるものです。
 「ビッグウッドのフードに対する想いやこだわり」をみなさんにお伝えできたら幸いです。




ドッグフード奮闘記
Vol.28 「ワニータの不思議な治療」

 
放心状態の中やっとの思いで、ワニ−タのご先祖様へのご挨拶が終わると、「さー、まずはあなたの病からネ!まず、ホームシック、不安、緊張、そして重要なのは心臓病。」と、突然言われました。「もう、どうにでもしてくれ〜!なんとでも言ってくれ〜!ホームシックにもなるヨ。不安にも駆られるヨ。緊張もするヨ。しっ、心臓病?あるある。あるかもしれん!それもこれも、総てはここに来たおかげみたいなもんじゃ〜ん。」

開き直るしかない!受け入れるしかない!言われたとおりやるしかない!そう決意しました。いえ、そう決意せざるをえませんでした。

ワニ−タは言ってくれました。「大木、あなたは本当に素直な人ネ。純粋な人ネ。いい子いい子。」って。私は恥ずかしかった。そんなにいい子じゃないのに?素直さや純粋さでそう思っているのではなく、なす術があまりにもなさ過ぎてその様になってしまっているだけなのに、いわば借りてきた猫状態というだけなのに。

「そこに寝なさい。仰向けヨ・・・両手を広げて、足も。目を閉じて。何にも考えちゃ駄目ヨ、無心で。」言われるがままでした。何を考えられるわけも無い。「1時間このままでいなさい!」体の回りでなにやら行われている。温かい風と冷たい風が交互に、あるいは重なり合ったりしながら身体を抜けていく感じがする。何か炎や植物や土の気配がする。

「終わったヨ、ゆっくり目をあけて。」本当に1時間経ったのか疑いました。私にはその間の時間が、不思議な事に10分位にしか感じられなかったのです。

「どう、すっきりした?」ワニ−タから聞かれ、本当にすっきりしている、実にすがすがしい自分がすぐに確認できました。「ハイ。すっきりしました。」と答えると、「良かったネ。これでやっと学習できるわネ・・・あなたペットフードの完成の為に来たんでしょう!明日から、講義に入るからリラックスしないとネ。」はっと気付いて時計を確認するとなんと、やはりそれなりの時間が経っていました。

夜、友人と2人で部屋に戻った時、目を閉じていたあの時間にいったい何が行われていたのかを聞かずにはいられませんでした。

「ワニータが呼び寄せた彼女の使者を介して、クリスタルの自然光を君の体に当て、その光の色で治療をしたんだよ。」「クリスタル・・・?」「そう、高さ10cmぐらいの円錐形のクリスタル9個を体の周りに並べて・・・」

不思議を通り越した理解不能な説明に、これ以上詳しく聞いても無駄な事を悟り、ただ
「ふ〜ん」とうなずいて寝る事にしました。 


(Vol.29は2004年1月にアップします。お楽しみに!)