日本自然治療研究所
体にやさしいハーブ医療
ハーブ医学への関心は世界中で高まっています。 特に西洋では植物の薬効成分を化学的に組みあげた新薬の副作用を心配して、作用の穏やかな植物薬を求める人が増えています。 現代医学では、ハーブを組み合わせて毒性を和らげる伝統技術が失われているといえるでしょう。 丸ごとの植物を組み合わせたりすることにより、副作用の危険性を減らす化学成分が自然に含まれるのです。 しかし残念ながら過去には世界中でハーブ戦争というものが頻繁におこり、イギリスでは、ウイリアムターナ医師やニコラスカルペパーらが『多くの善良な人々が無知によって人生を台無しにしないように』(一般人が薬剤師に高い調剤料を払わずに植え込みから薬草を採集し利用できるように)と、書物を著しましたが、多くの医師や医師会などから封印されてしまいました。 現在は情報もたくさんあり、ハーブの知識も一般の方でも十分に得ることができ、家庭薬を自分で作ることぐらいは簡単な時代になりました。 ただ、これは私の勝手な推測ですが、生活が向上しお金でなんでも買える時代になると、面倒なことは見向きもされず、自分で作るハーブ医療に関心がそそがれなくなったのでは・・・と、残念に思っています。 昔、薬も買えずハーブ医療を知ろうにも知るすべを与えられなかった人々から見れば、さぞ無念なことでしょう。 薬草は自然治癒力を助けるのが本来の働きで、その化学成分のみを抽出して症状を消しこむ強力な薬に作り変えられる時、その本来の伝統医学の根本の教えはどこに追いやられてしまったのでしょう。 伝統的な自然医学は結果や症状を押さえ込む強力なものではなく、病気の原因、病人そのものを治すのです。 『自分の健康を自分で守る』…この当たり前のことをふたたび私たちは取り戻さなければなりません。 そのためにハーブを利用し、伝統医学、自然治療を多いに取り入れたいものです。 ここに紹介しているハーブ処方がそういう意味において普及されることを望みます。 尚、ハーブ処方はこれまでの説明でご理解いただけます通り、2種以上のハーブを組み合わせているものです。 病気の原因に応じて2種類から20種類におよぶハーブを組み合わせる処方で、その作用は個々のハーブの作用を単純に足し合わせたものではなく、組み合わせることにより、治療効果が高まる訳です。 その処方には次のようなものがあります。 ★地球に存在する基本元素である土、空気、火、水、無に対して4つの体液、4つの気質に結びつけられ病気の原因、病人がこのどの元素と結びつくかにより、この4元素の修復を目的にした処方 ★人間に存在する9つのチャクラ(人体の中でエネルギーが集まっている部分でさまざまな器官や内分泌腺と結びついている)、頭部(脳)、側頭(松果体)、額(脳下垂体)、喉(甲状腺)、心臓(胸腺、心臓)、みぞうち(肝臓、副甲状腺)、脇(リンパ腺)、ひ臓(皐丸、卵巣)、股(子宮、前立腺)のバランスを整える処方 ★中国風の五行と陰陽の関係で表す火、土、金、水、木と臓器の作用、または五行の各色彩と陰陽のバランスと病気、病人との関係のバランスを整える処方 ★冷えた体を暖める、または、暖かい体を冷やす処方 すべての病気はこれらのバランスのくずれから発生しており、これらのバランスをハーブの組み合わせにより整えてあげる必要があります。 また組み合わされたハーブも総合的にこれらのバランスを保っている組み合わされ方が必要となるわけです。 その意味においては、「単にこの病気にはこれ」という単体の植物だけをあてる治療法よりは、総合的バランスを含むハーブの組み合わせ、ならびにその病気により不足してしまうバランスの欠落部分の修正を目的とした、ハーブは2種以上の組み合わせにより生み出されるものであるわけです。 尚かつ2種以上のハーブを組み合わせることによりバランスが整えられると同時に、ハーブのもつ互いの正負の関係が調合され、たとえば毒性をもつハーブの毒が消されたりする訳です。 この2種以上を組み合わせ処方されたハーブは治療効果を高めると同時に副作用を極限まで押さえたやさしい医薬ということがいえるでしょう。 特にハンナクローガー氏によって作られるハーブの組み合わせは、この基本理念が最優先され、アメリカ、ヨーロッパで、安全性において高い評価を受けています。 『良い物だけをあつめたものが必ずしも良い物ではない』、『自然も、地球も、人間の体も、菌やウイルスにいたるまで、すべてに大切なものはバランス(調和)である』ということが、このハーブカプセルから学ばされることでしょう。 ハーブ治療薬のカプセルとは、『体内のさまざまな関係の調和を計り、自然治癒力に働きかけ、総合的に病人を治す医薬である』といえるでしょう。 現在では、ヨーロッパやアメリカにおいて、これらのハーブは化学薬を敬遠する人々のすべての病気に対応されています。 日本ではハーブ療法についての知識が薄いばかりか、間違った民間療法的な広まり方がされているのはとても残念です。 |