今月のエッセイ&イラスト
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Vol.1 |
長崎に移り住んで七年がたち、その間、三度の引っ越しをし、今は山の上の古い家 に住んでいる。この家は、雨もりなんかもするけれど、困ったのは、朝になるとアリ
が突然現われることである。それも、夫の枕元だけに。数十匹、いや百匹以上も。ど こか、壁にひびわれでもあるのだろうかと、大家さんに相談したら、殺虫剤で駆除し
なさいという。殺虫剤なんて、家には一本も置いてない。第一使う気もさらさらない 。要はアリが家の中へ入ってこなければいいだけの話である。 <ちょっと、ひとこと。> 私は、長崎で児童文学を書きながら、デザイナーの夫と犬とくらしています。長崎 の前は、信州に二年半住んでいました。もちろん、東京での生活が一番長かったので すが、ある日突然、東京を脱出しようと。北アルプスのふもとで生まれたライオンも 、いまや、十才。長崎の山や海辺を、元気に走り回っています。 犬を飼うことで知り合った、ビッグウッドのホームページに今回から、私のエッセ イを載せてもらうということ。堀直子からの心楽しいメッセージが、ずっとお伝えで きればと願っています。 写真は、夫の藤城 薫が撮影しています。』 |