文献として公示されている木酢液としての一般的な成分と用途について

<木酢液の成分と用途>
木酢液は樹皮や木材の加熱分解によって生成する4分類成分(ガス、木酢液、タール、木炭)の1つで、濃、淡褐色の酸性水溶液である。
その水溶液に含まれている有機物質は原材木、炭がまの構造及び採取法や処理法によって異なるが主なものだけでも100種以上知られている。これらを大別すると表1に示すように有機酸、フェノール類、カルボニル類、アルコール類、アミン類(有機塩基)及びその他の中性成分に分類される。
木酢液が酸性を示す原因はそのうち、主に有機酸によっている。

表1
種類 成分
有機酸 ギ酸、酢酸、プロピオン酸、2-メチルプロピオン酸、酪酸、3-メチルブタン酸、吉草酸(バレリアン酸、ペンタン酸)、クロトン酸、チグリン酸、4-メチルペンタン酸、ヘプタン酸(エナント酸)、4-オキソペンタン酸(レブリン酸)、安息香酸
フェノール 石炭酸(フェノール)、クレゾール(オルト、メタ、パラ)、2.4‐ジメチルフェノール、3.5-ジメチルフェノール、4-エチルフェノール、4-プロピルフェノール、2-メトキシフェノール(グアヤコール)、4-メチルグアヤコール(クレオゾール)、4-アルキルグアヤコール(エチル、イソプロピル)2.6-ジメトキシフェノール(ピロガロール-1.3-ジメチルエーテル)、4-アルキル-2.6-ジメトキシフェノール(メチル、エチル、プロピル)、2-ヒドロキシフェノール(カチコール)、4-アルキル-2-ヒドロキシフェノール(メチル、エチル、プロピル)
カルボニル ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、プチルアルデヒド、イソプチルアルデヒド、ペンチルアルデヒド、イソペンチルアルデヒド、グリオキサール(ボフォルミル)、アクロレイン(2-プロペナール)、クロトンアルデヒド、フルフラール、5-ヒドロキシメチルフルフラール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルプチルケトン、ジアセチル、2-シクロペンテン-1-オン(1-メチル、3-メチル)
アルコール メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、イソプチルアルコール、イソアミルアルコール(イソペンチルアルコール)
塩基 アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ピリジン、メチルピリジン(2-、3-、4-、2.4-、2.5-)
その他の成分 有機酸のメチルエステル、1.2-ジメトキシベンゼン(ベラトロール)、4-アルキルベラトロール(メチル、エチル、プロピル)、1-ヒドロキシ-2-プロパノン(アセトール、ヒドロキシアセトン)、3.4-ベンゾビレン、1.2:5.6-ジベンズアントラセン

表2 木酢液と木タールの用途
種類 成分
木酢液 土壌消毒、病害虫の駆除、防腐剤、堆肥、脱臭、凝固剤、染色助剤、塗料
木酢液の抽出物及び精製物 医薬、農薬、脱臭剤、食品加工(燻製液)・添加剤、飼料添加剤、香料、工業化学原料・中間物質
木タール及び精製物 医薬、農薬、香料及びその原料
*参考文献:林試監修『木材工業ハンドブック』改訂第3版、九善(1982)


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